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必要なのは医者かアルゴリズムか?–コンピュータ医療の現実的な未来を素描する


2014-04-23-23-15-54


これは、シリコンバレーの伝説的な投資家Vinod Khoslaの寄稿である。

"1年前にエネルギーに関する講演をしたとき、医療や教育といった、そのほかの社会的な問題に関しては何をしているのか、と聞かれた。不意打ちを食らった私は、冗談まじりでとっさにこう答えた: 週7日一日24時間、コンピュータに一定の高品質なサービスをやらせて、医者や教師を不要にすることが、ベストソリューションだ、と。
そのとき言ったことを今思い出すと、確かにひどいことを言った部分もある。でも、考えれば考えるほど、あのときの私の直感的な反応は、基本的には正しかったと思えるのだ。コンピュータのアルゴリズムが行う医療、別名“アルゴリズム先生”は、最初のうちはこてんぱんに批判されるだろう。あらゆるマスコミが、”そんなものはだめだ”、”連中はなんという馬鹿げたものを作りだしたのだ!”と叫ぶだろう。しかしアルゴリズム先生は徐々に改良され、最初はセカンドオピニオンやそのための情報を提供する“バイオニックアシスタント”にすぎなかったものが、やがて医師がファーストオピニオンを提供する際の支援を行い、難治例も含めてあらゆる治療事例情報/仮説情報を完備したコンピュータ秘書となり、最終的には人間医師全体の最優秀部分上位20%にも匹敵する診療能力を持つようになる。そして、さらにその後(あと)の進化は、どういうことになるのか?
今の医療の姿は?
まず、今日の医療、というか診療の現況はどうか。お医者へ行くということは、どういうことか。まず病院または何らかの事務的機関に物理的に出向き、そこで待たされ(待ち時間の事前予想は不可能)、やがて看護婦がやってきて体温脈拍などを診る。これらの前座がすべて終わった後にやっと医師が登場し、「おや、今日はどうなさいました」なんて軽口をたたきながら、患者に症状の説明を求める。それから医師は患者の喉や肺やあちこちを調べて、症因を探し、診断を下すとともに処方箋を書く。そして、患者にお帰りいただく。
看護婦が現れてから診察室を追い出されるまで、長くて15分、通常はもっと短い。経済力のある人には、二三の検査が指示されることもある。そしてほとんどの場合、受診体験はある種の決まり切ったルーチンであり、標準的な処理だ。だから、診療に痛みを伴う場合などを除いて、コンピュータのアルゴリズムに十分できることだ。並の医者のやることぐらいなら、コンピュータにもできる。上位20%の優秀な医師は無理でも、その下の80%なら十分に…。つまり、医師の80%は上位20%に属さない並医者だが、なぜか人間はそう理解しようとはしない。
以上のような、今日までの受診シナリオの、どこがまずいのか? 以下はその完全なリストではないが、思考の出発点としては十分に使えるだろう:
物理的に病院へ行かなければならないのは、多くの場合、やむを得ないだろう。しかし、基本的な検査の多くは、画像や音があれば十分だ(舌を診る、喉を診る、呼吸音を聞く、腹部のゴロゴロ音を聞く、などなど)。時間と費用という二つの側面から、この、まず医者へ行くということ自体を、ためらってしまう人も多い。しかしアルゴリズム先生なら、何よりも先に、今の状態なら医者へ行くべきか、その必要はないか、を判断してくれる(体調、症兆、地域で今流行っている疾病、そのほかの病徴トレンドなどから)。
呼吸脈拍血圧といった基本的な生命徴候の検査は、今では自宅でiPhoneを使ってできる。2010年代〜2020年代には、こういう自宅/自力検査機能が爆発的に高度化するだろう。
医師に症状を説明するのが(往々にして愚かで無知な)人間患者である。
医師は毎回々々、患者の症歴や検査結果、既往症などなどを自分で調べなければならない。インドの村では時間がなくてそれもできないが。
処方箋は今でも紙に書かれる。患者はそれを持って、これまた物理的に、薬局へ行って必要な薬をもらう。そういうコンプライアンスになっていることが、問題だ。.
こうして具体的に振り返ってみると、なんとまぁ古めかしいシステムだろう!と嘆息せざるをえない。いや、医療にかぎったことではないが。
意図的にではなく結果的に、医療の現況に対しては否定的な評価になってしまう。基本的な生命徴候の判定は、モバイル製品で十分にできるし、そのために何年もの専門教育や実地訓練や資格証明なんか要らない。全部自分でできるし、Philipsはすでに、iPhoneのカメラを使うアプリにより生命徴候を測定している。他社はさらに革新的な方法でそれに続くだろう。保険会社にとっても、そのほうが検査料が安上がりまたは無料だから、助かるはずだ〔アメリカの健康保険は民間の保険会社が商品として提供〕。たとえばSkin Scanは、皮膚の障害/病変部分の写真から皮膚癌のリスクを計る。遠隔診療(telemedicine)も急速に進歩していて、たとえばQualcommの某子会社は、iPhoneを使って心拍数を測定する。これからは、携帯電話がいろんな生命徴候の測度を表示し、心臓や腹部の超音波写真を撮り、患部細胞の遺伝学的検査により癌を特定して、もっとも効果的な療法を決める。耳の疾病や皮膚の発疹なども、携帯の写真で診断でき、場合によってはSkin Scanのようなアプリも助けになる。画像の精査は、人間医師の裸眼による所見よりも、細かいことができるはずだ。
症歴や既往症、検査結果などは、コンピュータを使ってアクセス、処理、そして評価できる。それらの相関や傾向の把握も、コンピュータのアルゴリズムが得意とするところだ。あなたという不確かな人間が、医師という不確かな人間に症状を語ることには、限界や偏りが必ずある。
治療法の探索にも、モバイルが役に立つ。たとえば、処方箋は医療記録を付随させた情報として電子化すれば、森林の木を救い官僚的な書類事務をなくし治癒を早める。医師はその職業的時間の90%を、貧弱で表層的な情報(患者の入力)から正しい診断を求められている(しかも遺伝情報の利用はまだ一般化していない)が、そんな不確かな診察行為に10数年もの専門教育が必要なのだろうか?
医師だけが悪いのではない。われわれの多くは、医療専門家が本格的な注意と関心を持ってくれるために提供すべき病徴の、完全な一揃いを知らない。また、何が病徴で何が病徴でない、という正確な知識も有していない。だから、なんでもかんでも病院へ行く人がいるかと思えば、全然行かない人もいる(救急以外では!)。また、病徴や検査結果などを医師が(たとえば家庭医が)長期間おぼえていてくれることも、あまり期待できない。中国の公立病院なら、絶対的にノーだ。また、医師側の専門知識も、20年前に医学部で習ったこと、Physicians Desk Reference(PDR)に載っていること、それに最新の研究結果など、どの程度知ってるのか知らないのか、それがそもそも怪しい。私が、医者へ行く機会には必ずセカンドオピニオンを求めるのはそのためだ。インターネットで調べて、やっと安心することも多い。
医療の最新トレンドとは何か
人間医師が知っていることのすべてと、人間医師が思い出せること以上の情報を、アルゴリズム先生は持ちうる。ではなぜ、私の検査データなどからセカンドオピニオンを出力してくれるシステムがまだないのか? とくに、データの記憶量と取り出し能力では、人間医師よりもコンピュータのほうが上だ。私の2年前の血糖値やフェリチンのレベルを思い出せる人間医師はめったにいない。代謝の経路とその複雑な影響関係は3000種類以上もあり、そのそれぞれにフェリチンの特定の値が関係している。医学部で習ったそれらを、正確に思い出せる人間医師はいない。こういうことも、今”システム生物学”の研究者たちが取り組んでいるように、コンピュータを使った完璧なモデル作りが可能だ。
私の健康時の基準値も多くの医師は知らないし、80%の並の医師にはそれを使う気もなく、使い方も知らない。応用プロテオミクスは、数十ギガバイトものプロテオミクスを取り出すが、それらにより、遺伝子の性質ではなく、遺伝子が実際に何をしでかしているかが分かる。それは、一滴の血から得られる基準値データだ。おっと、それに私の23andMeのデータからは、私の遺伝学的性向が分かる(その精度はまだ低いがデータ量の増大に伴って日に日に改良されている)。しかし優秀な医師たちがすでに認めているように、医師は実際には、大量の不正確な判断を下さざるを得ない。私のかかりつけの医師は優秀だが、でも私が遺伝的に糖尿病薬Metforminに無感応であることを、チェックしなかった。PDR(Physicians Desk Reference)という、厚くて活字の小さな本はどの医師でも持っているが、その内容を完全に記憶している医師はまずいないし、またその内容が必ずしも最新ではない。いや、つねに最新情報でもって自分の医療知識をアップデートしている医師も、また少ない。確認された科学と新興の科学があるが、医師が知っているのは前者だ。しかし、新興の科学にも十分な役割がある。とくに、治療法の期待値に関しては、研究による変動が大きい(新興科学により新たなリスクが発見されたりする)。18世紀以来の医学の伝統である”無害優先”により、毎年1000の命が助かる可能性があっても、それが10の患者を傷つける治療法なら、見捨てられるのだ〔患者個体の正確な特異性診断方法が確立していない場合が多いから〕。
十分な量の実例があれば、今日の言語翻訳テクニック(やもっと新しい技術)によって、人間の日常語を病徴に翻訳できる。”かゆい”、”くらくらする”、”赤くて泡のような発疹で吹き出物もある”、”今朝は元気がない”、””腱(すじ)が痙(つ)っている”、などなどの不正確な説明をPDRの正しい病徴として解釈する処理は、ビッグデータ分析にふさわしいだろう。正しい医学用語で病徴をコンピュータに容易に入力でき、患者のこれまでの長期的な病歴データと、その患者が属する母集団のデータ(これは人力で扱うのが難しい)、患者と母集団の遺伝学的情報、…これらが揃えば、アルゴリズム先生にセカンドオピニオンを期待するのはそれほど無理ではない。しかもそれは、並の人間医師よりは良いはずだ(十分な医学教育を受けた医師の少ない途上国ならなおさら)。
外科医はまだ必要かもしれないが、それでもすでに、Intuitive Surgicalのロボット外科医のようなものが登場している。また、そのほかの専門家も当面は必要だろう。しかしソフトウェアは、3年ないし7年後にはセカンドオピニオンとしての一般的な利用が普及し、さらに5〜10年後には医師が利用するバイオニックソフトウェアに進化するだろう。ここでバイオニックソフトウェアの定義を繰り返すと、それは、人間の理解を増強し拡大するソフトウェアだ。
また10〜15年以内には、その間投資とイノベーションが持続しAMA(米国医師会)からの妨害もなければ、Siriのひ孫(バージョン9.0?)が、今日の平均的な医師よりずっと良質なオピニオンをくれるだろう。そのSiri 9.0にはもう、”お寿司を食べたい”とか、”死体はどこで処分できる?”などと聞くのではなく(後者に対しては今でもかなり正しい答をくれるが)、それが載っているiPhone XやAndroid Yは、携帯電話上で今のIBM Watsonコンピュータ並のパワーを持ち、また今のNvidiaを10〜100倍にしたようなサーバが、メディカルスクールを作るよりもずっと安い費用で何億何十億人もの患者の、数テラバイト〜数ペタバイトのデータを蓄えて提供する。もちろんそこには、完全なジェノミクスやプロテオミクスもある(そのサンプリング費用は今の血液検査の料金なみだ)。
IBMのWatsonコンピュータは、Jeopardyのチャンピオンになるという、明確な定義の難しい仕事(数年前にはA.I.の専門家たちがそれは不可能と言っていた)をこなした後、今すでに、医学の診断に利用されている。”人間的な判断を要するタスクはコンピュータには無理”、と長年言われていたが、Jeopardyも医療診断も、十分な量のデータさえあればそれが可能だし、後者のタスクの90%は、Jeopardyより易しい。
すでにKaiser Permanentには1000万人ぶんのリアルタイムの医療記録があり、昨年は介護者など3000万人の詳細な利用履歴を保存し、また個人別の重要疾患のコンピュータモデルも作成した。それらはいずれも、データ科学者がぜひさわってみたい、と思うような貴重なデータ集積だ。IDCによると、今すでに合衆国の人口の14%は携帯電話から医療に関するヘルプを求め、またPyramid Researchによると、保健医療関連やフィットネス関連のアプリは総計2億回ダウンロードされた。まだまだ序の口だが、それは楽しい傾向だ。もっと本格的に使えるシステムの登場は、あと二世代後(現状のアプリの孫)ぐらいか。
また、研究段階が浅く、データの量もまだ乏しいので、実用的とは言えない高度なビジョンもある。それは、Experimental Man(実験用人体)やWebサイトQuantified Self(量子化自己)などだ。今はまだ玩具に近いものだが、携帯電話にたとえたら、2007年1月のiPhoneの登場以前の製品、といったところだ。前回(第一部)で、有効で実用性のある人工知能は論理ではなく実例の分析、それを支えるのはとてつもなく大量のデータ、と申し上げたが、そのデータがまさに今、指数関数的な爆発を開始している。遺伝学的データ、プロテオミックのデータ、私の歩行歩数、私のエクササイズ、私のストレスレベル、私の心臓や呼吸に関するデータ、すべてがその数テラ〜数ペタバイトの中に放り込まれる。
私のUPリストバンド(実は私はJawboneに投資しているが)などが、健康時の私の睡眠パターンや毎日の歩行歩数など私のモビリティに関するデータを知っているので、鬱(うつ)になったら、人間精神科医よりも早く気づいて対策を教える。やがてそのバンドの将来バージョンは、私の心拍数、呼吸回数、皮膚の電気抵抗(ストレスレベルの測度だ)、代謝率などを知るようになる。10ドル払えば私の呼気中のCO2を測定するアダプタをくれるから、それが身体化学の変化を検知し、癌などを予知できるようになる。
アルゴリズム先生は、私の健常時、疾病時、活動時のすべてのデータにアクセスでき、ストレスがあって呼吸が強かったり、アレルギー反応があるときなどは、位置データにもアクセスできる。空気成分を検査して、アレルギーの原因が新しいカーペットのトルエンであることを、突き止める。アルゴリズム先生が私の遺伝子情報を知っていて、とくに自己免疫のタイプであることを知っているからこそ、私の関節炎のための正しい処方を出せる。あるいは私が癌だとすると、やはり私の遺伝情報を知っているアルゴリズム先生のほうが、薬より遺伝子操作(一生に一度ですむ)のほうが安上がりだよ、と教えてくれる。感染症に関してはすべからく、私の遺伝子情報と、過去のウィルス/細菌罹患履歴がものを言う。
日常の健康データが非医療機械から得られるので、病院が行う検査は、遺伝学的データやプロテオミクス、疾病データなどでそれらのデータを補う形になる。そしてそこでも、バイオニックソフトウェアや機械学習が用いられる。Siriはある日、私の睡眠中の心拍数がこの一年徐々に上がっていることに気づき、心疾患を見つけるためのカルジオグラムや画像検査を私に勧めるかもしれない。もちろん、次世代のSiriや、その友人であるサーバたちは、最新の研究をつねに追い、患者の選好に基づいて最適の治療方針を決める。あらゆる高度特殊医療を駆使してとにかく長生きしたい、という選好もあれば、ふつうに生きてふつうに死にたい、病院よりも子どもたちと過ごしたい、という選好もある。リスクを伴う医療も、それを避ける選好と、可能性が少しでもあればやってみるという選好がある。アルゴリズム先生たちは、既知の研究成果と、まだ試行段階の技術、各データの複雑な相互関係、などなどをすべて考慮に入れて判断する。
今日の医師たちが行う決定は、多くの場合、それらが自分のどういう選好に基づいているのか患者自身に分からない。いや、医師も知らないことが多い。途上国など、患者が十分な教育を受けていなかったり、貧乏人だったりすると、状況はさらに悪いだろう。
未来の医療の姿
最終的には、われわれの医療ニーズの90ないし99%は人間医師を必要とせず、それよりもずっと良くてずっと安上がりなケアを享受できるだろう。現在の医師の10〜20%に該当する本当に優秀な医師は(あと20年ぐらいは)必要だが、彼らの診療もバイオニックソフトウェアが助け改良する。だから、(並の)医師のいない世界は、きわめて妥当であるだけでなく、その実現が現実的に可能だ。もちろん例外は多くあり、それらの例外をめぐって大量の筋書きはあるだろうが、しかし日常の基準は私がここに書いてきたようなものになり、医師がむしろそれらの例外に属することになろう。その逆ではない。
Gregory Houseはもちろんフィクションだが、しかしわれわれが未来に求める医師は、乏しい情報をもとにバイオメディカルのパズルを解く名人、といった、漫画の主人公のような人物かもしれない。またインドや中国など低所得層の圧倒的に多い国でも、医療水準の向上のために巨額の投資をしなくてもすむようになる。われわれが使用するバイオニックソフトウェアは、願わくば私企業の所有権の外にあり、また一部の私企業製品もマーケティングによってゆがめられていないものになるべきだ。そして医薬品も、ジェネリックで低価格の製品が主流になるべきである。ソフトウェア、医薬品、処理技術などの費用的最適化(患者のレベル〜保険ポリシーのレベル)にも、アルゴリズム先生が情報に基づいて適切な口出しをする。ただし、少なくとも向こう10〜20年は、そのリコメンデーションを無視して人間らしい愚かな判断をする自由が担保されるだろう。
医療がこれらのトレンドの実現に向かって進むとき、医学教育や専門職としての医療はむしろ、これまでよりも高度にならなければならない。ここで私が提示しているビジョンは、たかだか、私がここ数十年で学んだり経験してきたことの産物にすぎない。これからは、医師たちの知識が、これまでよりもずっと高度である必要がある。その知識を人間と社会がもっとも有効に活用するために、ここで縷々述べてきたようなシステムがある。その(並ではなく高度な)スキルに誰もが安価に平等にアクセスできるためにこそ、アルゴリズム先生の活躍がある。そして人間医師は、患者を人間として扱うスキルや、往診時の良質なマナー、患者に対する人間的共感や優しさ、アドバイス、配慮などに多くの時間を割き、治癒過程のクォリティをアップする。
車を運転したり、Jeopardyを解けるようになったコンピュータは、それと類似のやり方で、診療や医学教育という、大量のデータがあってそれほど不確かではない領域なら、なおさら十分に活躍できる。また医療と医学教育の電子化は、平等化という重要な社会的〜世界的含意を持つ。それに、そもそも、”並の人間医師”に診てもらいたいと思う人などいない。また、患者自身がもっと知識と能力をもちたい、と願わない人もいないだろう。〔余計な訳注: 私は(ほかの人もたぶん!)長年、今医師がやってる診療の少なくとも50%は患者自身+一般市販薬に移行すべき、混み合い待たされる病院はもうたくさん!、と感じている。〕
医療の未来を予言する最良の方法は、これまで何がうまくいき、うまくいかなかったという過去の外挿を止めることだ。そして、われわれが求める未来を創造すること、われわれが、それは可能だと信じたものを。"

これは2012年1/11の寄稿だが、彼の主張が示す未来の可能性は強まるばかりだ。

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世界的権威レイ・カーツワイルが、グーグルで目指す「究極のAI」

2014-05-03-14-36-28


2012年、AI(人工知能)研究の分野で世界的権威のひとりとされるレイ・カーツワイルがグーグルに加わったが、同社が長らくAI研究を進めてきたことを考えると、これはそれほど意外なことでない。
しかし、カーツワイル氏が「ハードなAI(人工物に意識や精神を生じさせることができるとする考え方)」の立場をとる代表的な研究者であることから、一部にはこの動きに注目する人たちもいた。また、グーグルが人工頭脳開発のために「ディープ・ラーニング」と呼ばれるニューラルネットワーク技術の研究を進めており、カーツワイルの後にはニューラルネットワークの第一人者であるジェフリー・ヒントンも雇い入れている。

"──未来を予言する上で重要なことはなんですか?

カーツワイル 成功の鍵はタイミングにある、ということを30年ほど前に気づきました。わたしのところには新しいテクノロジーに関するたくさんの提案が寄せられてきますが、そのうちの95%は十分なリソースが与えられれば主張通りのものができあがるはずという提案です。同時に95%のプロジェクトが失敗に終わりますが、それはタイミングが間違っているからです。その点では、15年ほど前にサーチエンジンを開発したラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンのふたりは、いいタイミングで絶好の場所にいいアイデアを携えて登場した、といえるでしょう。"

"単価あたりの処理能力の増加は1890年以来、とてもなめらかなカーブを描いて上昇してきています。さまざまな出来事があっても、このペースは常に変わっていません。わたしは2050年にこのカーブが天井を打つと予想しています。そして2013年のいま、われわれはまったく想定通りの地点にいることも事実です。"

"──開発したシステムが複雑な自然言語を本当に理解できるようになったとき、それは「意識」であると言い切れますか?

カーツワイル そう呼ぶでしょう。わたしは以前から、2029年にはそのようなシステムができると予想してきました。そして、このシステムは単なる論理的知能(logical intelligence)ではなく、感情的知能(emotional intelligence)を意味します。つまり、ふざけたり、ジョークを言ったり、魅了したり、何かを愛したりし、人間の感情を理解するものです。実際、われわれの研究でもっとも複雑なのは、この部分です。これは今日のコンピューターと人間を分かつものですが、わたしはこの溝が2029年には縮まると考えています。"

2029年には、コンピュータが意識を持つようになる。

そうなった時、コンピュータが人間に対してどのような感情を抱くのか非常に興味深い。

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