合成気管が実現する!?
2014.2.8 SAT


"ボストンの企業「Harvard Apparatus Regenerative Technology」が、人工気管の大量生産を始めようとしている。レシピエントから採取した幹細胞と、合成の骨組みを利用する。"

2014-04-22-17-21-54


"この合成気管のプロトタイプは、すでに2008年からさまざまな患者によってテストされている。これは骨組みの上に幹細胞を成長させることでつくられる。臓器の外郭は、個々の患者ごとの構造に合わせたチューブの内部に、非常に細い繊維(髪の太さの100分の1)を並べることによって得られる。"

"この繊維は、レシピエントの骨髄から採取した幹細胞を受け入れることのできる網目を構成する。幹細胞はこの枠組みの上に散布され、培養器の中で数日間成長させられる。この時点で、合成気管は患者に移植される準備ができる。数日すると、移植された細胞は新しい組織に完全に融合して、さまざまな種類の細胞に分化して、各種の機能を果たすのに貢献する。例えば内部表面を覆う細胞は、咳によって肺の粘液を動かすのを助ける。さらに、時間とともに血管も新しい組織の中で成長することができる。"

人工臓器というと、無機的なものだったり、ES細胞やiPS細胞等の幹細胞での培養をイメージしていたが、それらは身体に馴染まなかったり、作製が困難だったりする。

上記のように枠組みを作った上での幹細胞の培養はスムーズに臓器が作れそうで応用性が高そう。

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