2014年05月06日 09時00分41秒
エボラ出血熱での死者は160人に、政府の予想に反して感染者は増加


"3月にギニア南東部の小さな村で感染者が発見されてから、またたくまに首都コナクリまで広がったエボラ出血熱。ギニア保険省の広報は「新たに感染する人の数は減少している」とロイターに伝えていましたが、予想に反して死者の数は依然として増加傾向にあります。"

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"4月15日にギニア保険省の広報は、「これまでに106人の死者が出たエボラ出血熱は、隣国のリベリア共和国にまで広がっていましたが、感染が疑われる人の数は15日時点で159人であり、新たな感染者の数は急速に減ってきている」という内容をロイターに伝えていました。"

"しかし現地時間5月5日時点におけるギニアでの死者数は155人に達しており、リベリア共和国での死者数は11人。3月30日付けの報告ではPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法によって24検体が陽性となっていましたが、5月2日の報告では210検体のうち127人に陽性反応が出ており、約1カ月で100人以上の感染者が確認されています。また、病院で患者のケアにあたる人にも感染が確認され、うち16人が死亡したとのこと。"

エボラ出血熱は発熱、筋肉痛、頭痛、咽頭炎といった風邪のような症状から始まり、嘔吐、下痢、腹痛といった症状に進行。重症となると意識混濁、急性腎不全、出血症候群を経て発症8-9日で死亡する、。

潜伏期間は2-9日、最長では3週間ほどになる。
致死率は50-90%。

ちなみに致死率の参考として、インフルエンザで0.1%くらい。
以前流行して恐れられたSARSですら17%である。

また、2011年にはマウスを対象にした実験でワクチンが作られていたが、人間に対する治療法は確立されていないのが現実である。

さらに、ウイルスの分離にはバイオセーフティレベル4の施設が必要になるが、現在日本で使用できる施設は存在しない。

外務省の案内でも渡航禁止にはなっていないものの十分に注意する必要がある。

というか、エボラ出血熱が流行している地域に行って、感染源である野生動物の肉をたらふく食べた後、発症していない潜伏期間中に日本に帰ってきたらかなり危険なバイオテロになるんじゃないだろうか。

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