火星に広大な海が存在していた、NASA科学者ら
【ワシントンAFP=時事】火星にはかつて、地球の北極海を超える体積の水が存在しており、その量は火星の表面全体を覆うのに十分なほどだったとする研究論文が、5日の米科学誌サイエンスに掲載された。
研究は米航空宇宙局(NASA)の科学者らによるもので、火星大気中のわずかに状態が異なる2つの水、H2OとHDOの測定などに基づき、火星の推定水量が明らかにされている。HDOは通常の水分子(H2O)中の水素原子の1つが重水素に置き換わっているもの。(写真はNASAの火星探査車キュリオシティーが撮影した、火星のゲール・クレーターの「グレネルグ」地点に見られる沈殿物)
論文によると、火星はかつて深さ137メートルの液体層に覆われ、その表面積は北半球の約半分に及んでいた。場所によっては水深は1.6キロ以上あったとしている。また火星の水の87%は、宇宙空間に流出し失われたことが示されている。
NASAのゴダード宇宙飛行センターの上級科学者で論文の筆頭著者であるマイケル・ムンマ博士は、「それほどの水を失った火星には、これまで考えられていた期間よりも長い間、水があった可能性が非常に高く、居住可能だったと考えられる期間も長くなる」と付け加えた。
NASAによると、火星の南極と北極およびその周辺地域には、極冠とよばれる氷の存在が知られており、専門家らの注目を引いている。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2015/03/06-18:09)
【ワシントンAFP=時事】火星にはかつて、地球の北極海を超える体積の水が存在しており、その量は火星の表面全体を覆うのに十分なほどだったとする研究論文が、5日の米科学誌サイエンスに掲載された。
研究は米航空宇宙局(NASA)の科学者らによるもので、火星大気中のわずかに状態が異なる2つの水、H2OとHDOの測定などに基づき、火星の推定水量が明らかにされている。HDOは通常の水分子(H2O)中の水素原子の1つが重水素に置き換わっているもの。(写真はNASAの火星探査車キュリオシティーが撮影した、火星のゲール・クレーターの「グレネルグ」地点に見られる沈殿物)
論文によると、火星はかつて深さ137メートルの液体層に覆われ、その表面積は北半球の約半分に及んでいた。場所によっては水深は1.6キロ以上あったとしている。また火星の水の87%は、宇宙空間に流出し失われたことが示されている。
NASAのゴダード宇宙飛行センターの上級科学者で論文の筆頭著者であるマイケル・ムンマ博士は、「それほどの水を失った火星には、これまで考えられていた期間よりも長い間、水があった可能性が非常に高く、居住可能だったと考えられる期間も長くなる」と付け加えた。
NASAによると、火星の南極と北極およびその周辺地域には、極冠とよばれる氷の存在が知られており、専門家らの注目を引いている。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2015/03/06-18:09)